To ensure safety
建物の構造や設備の安全性を
確保するため
法定点検とは、ビル管理・設備には、ビル管理法、消防法、建築基準法、電気事業法などの複数の法律に基づき、建物の構造や設備の安全性を確保するための定期的な点検実施と報告義務が課せられています。この定められた点検のことを法定点検といいます。
法定点検の重要性Importance
事故リスク
火災、漏水、停電など、設備不備による事故につながる可能性があります。
保険のリスク
万が一の場合、法定点検の未実施を理由に保険金が支払われない場合があります。
罰則リスク
法律違反として、定められている罰金などの罰則を受ける可能性があります。
トラブル時のリスク
入居者やテナントとのトラブル時に、オーナーが責任を問われる場合があります。
点検種類と実施頻度Inspection types and frequency
法定点検の対象となる設備や点検実施の頻度は、法律によって異なります。下記に主な法定点検をご紹介します。
| 点検種類 | 実施頻度 | 根拠となる法令 | 点検資格者 | 点検対象 | 報告義務 | 神奈川県・横浜市の報告先 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 消防設備点検 | 年2回 (機器2回、総合1回) |
消防法 | 消防設備士 消防設備点検資格者 |
延べ面積1,000m²以上の防火対象物など | あり | 所轄消防署 | |
| 12条点検 | 建築物 | 1回/3年 | 建築基準法 | 一級建築士・二級建築士 特定建築物調査員 |
特定建築物の外壁・屋根・基礎・避難経路・敷地・地盤など | あり | 管轄市町村の建築指導課または横浜市建築安全課 |
| 建築設備 | 年1回 | 建築基準法 | 建築設備検査員 | 換気設備、排煙設備、非常用照明、給排水設備など | あり | ||
| 防火設備 | 年1回 | 建築基準法 | 防火設備検査員 | 防火扉、シャッター、耐火クロススクリーン、ドレンチャーなど | あり | ||
| 昇降機等 | 年1回 | 建築基準法 | 昇降機等検査員 | エレベーター、エスカレーター、小荷物専用昇降機など | あり | ||
| 室内空気環境測定 | 2ヶ月に1回 | 建築物衛生法 | 空気環境測定実施者 建築物環境衛生管理技術者 |
延べ面積3,000m²以上の事務所など | なし | 記録保存(報告不要) | |
| 飲料水水質検査 | 6ヶ月に1回 | 建築物衛生法 | 水質検査実施者 | 受水槽の有無、給水方式による | なし | 記録保存(報告不要) | |
| 貯水槽清掃 | 年1回 | 建築物衛生法 | 清掃業者(特定資格不要) | 飲料水用貯水槽 | なし | 記録保存(報告不要) | |
| 簡易専用水道検査 | 年1回 | 水道法 | 厚労省登録検査機関 | 有効容量10m³以上の貯水槽 | あり | 管轄保健所または横浜市福祉保健センター | |
| 排水槽清掃 | 年2回 | 建築物衛生法 | 清掃業者(特定資格不要) | 排水槽を設置している建物 | なし | 記録保存(報告不要) | |
| ねずみ・こん虫等防除 | 6ヶ月に1回 | 建築物衛生法 | 防除業者(特定資格不要) | 延べ面積3,000m²以上の特定建築物 | なし | 記録保存(報告不要) | |
| 電気設備精密点検 | 年1回 | 電気事業法 (保安規定) |
電気主任技術者 | 自家用電気工作物を有する事業所 | あり | 神奈川県産業労働局または電気保安協会 | |
| ボイラー性能検査 | 年1回 | 労働安全衛生法 | ボイラー技士 検査技術者 |
ボイラーを設置している事業所 | あり | 所轄労働基準監督署 | |
| 煤煙測定 | 年1回 | 大気汚染防止法 | 測定技術者 | 煙突を有する燃焼設備を設置している施設 | あり | 神奈川県環境農政局または横浜市環境創造局 | |
| 冷凍機定期自主検査 | 年1回 | 高圧ガス保安法 | 高圧ガス製造保安責任者 | 冷凍能力20トン以上の冷凍設備 | あり | 神奈川県産業技術センターまたは高圧ガス保安協会 | |
神奈川県・横浜市での
報告のポイント
横浜市は政令指定都市のため、建築・消防・環境関連の報告先が県とは異なる場合があります。
- 消防設備点検は、建物所在地の所轄消防署(例:横浜市消防局中消防署など)へ提出。
- 建築設備・特定建築物調査は、横浜市建築安全課が窓口。
- 環境衛生関連(空気・水・害虫)は、記録保存が基本ですが、行政指導や事故時に提出を求められることがあります。
法定点検の流れLegal inspection procedure
STEP 1
- 業者選定・点検計画の作成
-

必要資格を持った技術者が点検を行うため、専門業者が点検を行うことが一般的です。必要な点検・頻度は設備によって異なるため、まずは点検計画を作成します。
STEP 2
- 法定点検の実施・報告
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作成した点検計画に沿って、専門業者が点検を実施します。点検結果は報告書にまとめて建物管理者に提出されます。
STEP 3
- 保全作業・記録の保存
-

点検結果に基づいて必要な保全作業を行い、建物の安全性を高めます。点検・保全作業後の点検報告書は、法定期間保存する必要があります。
法定点検のご相談がございましたら、お気軽にご相談ください。
